今週のトピック

「思い込みに気づくために」2019年 8月 18日

箴言 26章 12節

「自分を知恵のある者と
思っている人を見ただろう。
彼よりも、愚かな者のほうが、
まだ望みがある。」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

最近、教会の音響機器の調子が悪いと聞き、ある平日、家内たちと調整を行っていました。すでに1ヵ所、不調の原因を特定して直していましたので、私の中では、“もう自分にできることはない”という思い込みがありました。そして、「ここが光っていていいの?」という周囲の意見があっても、それはもともと光っていたのだろうと、自分に言い聞かせつつ、「それは違う」とはっきりと否定してしまいました。

そのように言葉には出しましたが、不思議なことに、すぐに心の中で「本当にそうなのだろうか?」と疑問がわき、平安がなくなったのです。その声を無視することもできましたが、悔い改めて、光っている箇所の下にあるボタンを押し、音響をチェックしてみると・・・。見事に問題が解決し、音が鳴りました。私の思い込みが明らかになった瞬間でした。「恥ずかしながら・・」と家内たちに謝りつつ、直ってよかったと、その結果に安堵することになりました。

上記のみことばは、知者中の知者と呼ばれるソロモン王が記した1節です。あらゆる知恵に満ちていたとしても、「自分が知っている者」と思い込む人は、愚かな知らない人よりも望みがないと断じています。それは彼自身の失敗体験からくる反省だったのかもしれません(実際に彼の晩年は高ぶった結果として、大きな不幸を招いてしまいました)。私自身、そのような罠にはまらないために、常に謙虚に、何よりも小さな聖霊の導きの声を聞き逃さない者でありたいと思わされました。

(文=加藤信行 副牧師)


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