今週のトピック

「自分でもわからない思い」2019年 6月 02日

詩篇 139篇 23-24節

「神よ。私を探り、私の心を知ってください。br
私を調べ、私の思い煩いを知ってください。
私のうちに傷のついた道があるか、ないかを見て、
私をとこしえの道に導いてください。」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

私の息子は家族の事情により、運動会に向けての練習を直前に約1週間休みました。「大丈夫?大変でしょう。」と心配する私たちに対し、「大丈夫!」と元気な返答がかえってきていました。その言葉に親は安心して当日を迎えたのですが、ふと彼の顔が強張っていることに気づかされました。そう、大丈夫ではなかったのです。練習の状況は問題がないと、担任の先生からも連絡を受けていましたが、彼の心には不安感が常にあった事に今更ながら気づかされ、心を痛めました。もう祈る事しかできません。あとは主にゆだね、見守りました。そして無事にすべてが終わった後、観覧席で、はしゃぐ息子の後ろ姿に、ほっとさせられました。

私は、彼が強がっていたとは思いません。おそらく自分は大丈夫だと強く信じていたのでしょうが、自分でもよくわかっていない漠然とした不安感が心の隅にあり続け、それがいざという時に膨れ上がってしまったのではないかなあと想像しています。

そして、この事は私たち大人であっても起こり得ることでしょう。人間は心の奥底に、自分でも把握できない弱さを抱え、あるいは高慢な思いなど隠れた狂気を抱え生きていく者だと思います。それを自制できる方法を誰もが必要としています。その方法こそ神様に心を探っていただき、私を導いていただく事だと改めて思わされています。切に祈りに励みたいと思います。

(文=加藤信行 副牧師)


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