今週のトピック

「孤独を同情できる御子」2019年 4月 14日

詩篇 69篇 20-21節

「そしりが私の心を打ち砕き、
私は、ひどく病んでいます。
私は同情者を待ち望みましたが、
ひとりもいません。
慰める者を待ち望みましたが、
見つけることはできませんでした。
彼らは私の食物の代わりに、苦味を与え、
私が渇いたときには酢を飲ませました。」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

イースター(復活祭・4/21)を前に、受難週を迎えました。十字架に自ら進まれ、私たちのために死なれ葬られた方の御苦しみを少しでも考える週にしたいと願っています。

そのようなことに思い巡らしつつ、詩篇を読んでいたところ、上記のみことばに心を捉えられました。十字架上のイエスキリストが酸いぶどう酒を受けられる場面で預言として引用される聖書箇所です。全篇に渡り、キリストの受難を暗示する内容が記されているのですが、「同情者」という言葉が心に響いたのです。

「彼」には、ひとりもそのような者が見つからなかったというみことばを思う時、心が締め付けられるように思いました。肉体の痛みも本当に辛いものですが、人間にとって孤独を感じ絶望するときほど辛いことはないのではないでしょう。イエス様には慕い寄り添う女性の弟子たちが最期までいたのですが、彼自身が抱えなければいけない重荷を理解してもらえるはずはなかったでしょう。人類すべての罪を負われ、最も近しい父なる神に見捨てられたのですから。

私自身にとっての慰めは、その孤独を味わった方が、私の思いを知って励まして下さっていることです。主の豊かな同情の心が私を包みこんで下さっています。日々の中でこの幸いをも感謝したいです。

(文=加藤信行 副牧師)


[ 今週のトピックス一覧に戻る ]