今週のトピック

「目立たない変化であっても」2019年 3月 17日

使徒の働き 6章 7節

「こうして神のことばは、
ますます広まって行き、エルサレムで、
弟子の数が非常に増えて行った。
そして、多くの祭司たちが次々に信仰に入った。」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

春一番が吹き、季節はいよいよ春めいてきました。花壇の花々は元気で、チューリップも顔をのぞかせています。

そんな中、ふと駐車場の一番奥に目を向けてみると、枯れ木のようになっていたアジサイの枝の先にも、緑の若芽が出てきているのを発見しました。大部分はまだ枯れ木ですし、目立ちにくい変化と言えるでしょう。しかし、すぐ近くの春に向けてではなく、夏にあの立派な花をつけるために、しっかりと再始動しているその植物の姿に、何とも感動させられました。

上記のみことばには、福音宣教における、ごく初期の頃の祝福が記されています。使徒の働き全体からすれば、あの華々しいパウロによる異邦人伝道と比べ、早春のアジサイの木ように、あまり目立たず、読み飛ばされてしまうような箇所かもしれません。しかしユダヤ人たち、特にキリストの敵だったはずの祭司達もが悔い改めて救われていったという、主の恵みによる劇的な変化が起こったというのです。そしてその延長上に迫害者パウロの回心とその宣教があります。このような変化が繰り返され、福音は前進していったのです。

教会やクリスチャンの成長においても、このような目立たない変化の継続こそ、大事なように思います。ちょっとずつでも変えられていき、いつかは見違えるように青々となり、やがては大きな花を咲かせたいと願うのです。そしてまずは主の恵みによって、私に与えられた小さな愛の行いを、祈り、励んでいきたいと思わされています。

(文=加藤信行 副牧師)


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