ペテロの手紙第１　5章 12節(抜粋)

「この恵みの中に、
しっかりと立っていなさい。」

(引用元：聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

先週は前例のないと言われた強い台風の通過、北海道の大地震と目を疑うような被害をもたらした災害が発生しました。テレビ等でその様子を見聞きし、自然の脅威の前では、人間は本当に無力なのだと思い知らされた気がします。そして困難を抱えておられる方々を思い、祈ることしか自分にはできないのかと心が大変重くなりました。情けない話ですが、この１週間私の心は揺れ続け、当事者でもないのに不安と恐れにさいなまれていたと思います。

そのような中、木曜日に花壇を見ていて、ふと気付いたことがあります。それは台風の強風があったにも関わらず花々は何も変わらず咲いている…。花が散ってしまうことも、茎が折れることもなく、しっかりといつも通りに咲いているのです。その理由はすぐに思い当たりました。７月の頃は弱々しかった彼らですが、暑さに耐えつつ、約２か月間しっかりと土の中に根を張り、今や人に踏まれても枝が折れないぐらいたくましくなっていたからです。「私もこのようになれるかな」と考えさせられながら、心に浮かんだのが上記のみことばです。

ペテロは迫害の中にあった信者たちに、困難に負けないよう手紙で励ましてきました。そして最後に自分が記してきた励まし(私たちも今読んでいる聖書のみことば)は神様が与えて下さった「恵み」なのだよと表現し、そこにしっかりと立っていなさいと語っています。日々、恵みのみことばに根差し、力を頂いて、少しでもたくましくなっていきたいです。

（文＝加藤信行 副牧師）

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