今週のトピック

「雑草も恵みの一部」2018年 6月 3日

創世記 1章 12節

「地は植物、すなわち種を生じる草を、
種類にしたがって、
またその中に種がある実を結ぶ木を、
種類にしたがって生じさせた。
神はそれを見て良しとされた。」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

私はまだ花粉症に悩まされています。多くの方はスギとヒノキ花粉の時期が過ぎると辛い症状から解放されるかもしれませんが、私はイネ科にもアレルギーがあり、延長戦が続いているのです。

これは私も聞いて知ったのですが、この時期は “カモガヤ”というイネ科の植物が花粉を飛ばし、症状の原因になるそうです。そこでネットで画像を調べ、「カモガヤ」を探してみようと思い立ち…。ご存知の方には笑われてしまうでしょうが、自宅前にうっそうと茂っている雑草がそれだとすぐわかり、何とも言えない気持ちになりました。家の窓を開けたら、涙がとまらなくなってしまうわけです。

一瞬ですが私の脳裏に「雑草なんて世界に不要じゃないか」と単純で過激な発想が浮かんできました。しかしすぐに考え直したのです。世の中のあらゆる場所に雑草がなければ、花粉症はやわらぎ、小綺麗にはなるかもしれません。ただ、ずいぶん殺風景な街角になる気がします。日本は聖書の世界(中東地域の環境)と比べれば本当に緑深い国だと思います。その恵みの中で暮らしていることを忘れ、一面だけを捉え、その緑の世界を否定してしまうのは高慢だと思いました。

管理するべきところは管理するが大前提ですが、野の草花(雑草)とも折り合いをつけ、与えられている恵みを忘れず、自分勝手な思いに囚われない歩みをしたいと考えさせられました。

(文=加藤信行 副牧師)


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