今週のトピック

「想像できない苦難」2018年 3月 25日(受難週)

ルカの福音書 22章 44節

「イエスは、苦しみもだえて、
いよいよ切に祈られた。
汗が血のしずくのように地に落ちた。」

先聖日(3/18)の教会学校で、学生たちとゲッセマネにおけるキリストの祈りについて学びました。導いて下さった先生が特に強調していたのですが、これから起こることを全て予期していたイエス様が苦しみ悶えていたのは、一時的ではあっても父なる神様から完全に離され、見捨てられるからだったと改めて教えられました。ただ人間の私にとってそれは想像すら難しいことのように思えます。

そのようなことを考え巡らしている折に、私たちの生活を直撃したのが先週の異常な天候です。週の始めは各地で桜も開花するほど温暖だったわけですが、お天気ニュース等で伝えられていた通り、寒の戻りがやって来たのです。頭では予期し、心の備えもしていました。しかし、まさか積雪を伴うような真冬の寒さが戻って来るとは考えてもいませんでした。雪の日は外出の予定があり屋外にいる時間が長かったのですが、本当に身にしみるほどの寒さで、寒暖差の影響で身体も気持ちもついてこず、「この冬一番」(実際には違いますが…)の寒さだったように感じました。

そして完全にはできないことを承知の上で、想像(イメージ)をしてみたのです。イエス様が私たちのために通って下さった「最愛なる父(神様)との別離」という苦しさは、この「暖かさ」(愛の世界)から「厳寒」(究極的な孤独)に急に移されるような経験だったのではないか…。それもその寒さによりイエス様は完全に死んで下さったのです。そのような情景を想像しながらみことばを読んでいく時、個人的にではありますが、キリストの受難をもっと厳粛に受け取らなくてはと思わされました。

(文=加藤信行 伝道師)


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