今週のトピック

「愛は人の心に響く」2018年 3月 4日

箴言 17章 17節

「友はどんなときにも愛するものだ。
兄弟は苦しみを分け合うために生まれる。」

先週日曜日(2/25)に世界中の関心を集めていた平昌オリンピックが閉会しました。始まる前までは、開催についてネガティブな話題ばかりでしたので、正直終わった後に「もう終わってしまい寂しいな」という感想を自分が持つとは全く思っていませんでした。時差がほとんどなく、多くの競技の結果をリアルタイムで追うことができ、また日本代表選手たちの目覚しい活躍があったことがその主な理由ではあるのですが、競技結果以外のところでも私たちの心が動かされるような場面が多くあったことこそ、今大会の醍醐味ではなかったかと個人的には思っています。

象徴的だったのは、スピードスケート女子500mで金メダルを獲得した小平選手が、勝利を喜ぶだけでなく、銀メダルに終わってしまった開催国の韓国代表選手のところに歩み寄り、これまでの歩みを思い起こして泣き崩れていたという彼女を強く抱きしめ、励ましと感謝の言葉を耳元で囁いていたシーン。その映像を思い起こす度に、今でも私の心は熱くなります。会見等で本人たちから背後にあった友情関係が語られ報じられていますが、大会前には競技の最大のライバルと目され、人生を賭けるような真剣勝負を前にその友人関係が壊れてしまっていると同様に報じられていました。そう考えると、あの場面は勇気をもって踏み出し、自分のことを脇に置き、愛によって行動を起こしたが故の関係回復だったのではと想像できます。私の心を動かしているのは極限状態にあっても相手を敬い、愛する人の姿なのです。

愛に人の心を動かす力がある。それはまさにキリストの姿そのものだと思い起こしつつ、さらに愛について深く考え、実践していく者でありたいと思わされています。

(文=加藤信行 伝道師)


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