今週のトピック

「心の中における工事」2018年 2月 25日

エペソの手紙 3章 17節

「こうしてキリストが、あなたがたの信仰によって、
あなたがたの心のうちに住んでいてくださいますように。
また、愛に根ざし、
愛に基礎を置いているあなたがたが、...」

最近、自宅の近くで戸建ての住宅工事が何箇所も行われています。と言うのも、この2年ぐらいで私たちも入居している団地の一部の棟が相次いで取り壊され、戸建ての住宅街として生まれ変わってきているからです。

意外ですが、取り壊し工事はかなり早く終わります。大きな鉄球が使われ数日で見る影もなくなり、トラックが瓦礫を運んでいきます。ただ、ここから先が遅々と工事が進みません。正確には目に見えて状況が変わらないのです。ショベルカーが何台も投入され毎日、土を掘っては積み上げ、掘っては埋める…の繰り返し。いったい何をしているのだろうと遠くから眺めて考えていましたが、2ヶ月程経ち、区画が5−6分割され、それぞれに基礎が据えられている現場を見て、色々と納得させられました。この工事は単純な建て替えではなく、分割を伴った宅地造成、基本的な構造変換を伴う工事でもあったわけです。普段目にすることはありませんが、水道やガス管など生活に必須の配管は地中に埋まっています。だから掘り返してはもう使わない旧いものを撤去し、軒数分の入念な設置工事がそれぞれ行われ、完了後基礎を据える作業が個別に行われていた、そう考えると時間がかかって当然だと思いました。

そして上記のみことばを思い出したのです。 愛に基礎を置いて生活するべきことはよくわかっていますが、葛藤が常に付きまとうことの矛盾をも感じていました。ただ古いものが変えられていくことの困難さと同時に、信じる者の心に住まわれるキリストが、時間をかけつつ、地道に、心の奥深くの工事をして下さっていると考えてみると希望がある!とみことばに納得させられました。

(文=加藤信行 伝道師)


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