今週のトピック

「待ち望み続ける」2017年12月10日

哀歌 3章 19-22節

「私の悩みとさすらいの思い出は、
苦よもぎと苦味だけ。私のたましいは、
ただこれを思い出して沈む。
私はこれを思い返す。
それゆえ、私は待ち望む。
私たちが滅び失せなかったのは、
主の恵みによる。主のあわれみは尽きないからだ。」

先日、旧約聖書の哀歌を久しぶりに通読する機会を持ちました。私自身、青年時代にどうしようもない自己中心の道を悔い改め、主に従う道を選んで人生を再スタートした過去があり、「主のあわれみは尽きない」というみことばを読む度に大きな慰めと主の真実さを覚えるのですが、前後を含めて読み返していく中で、新たな気づきがありました。それは、作者であるエレミヤが、待ち望む信仰を告白している点です。

罪の問題によって引き起こされた「国の滅び」という絶望の中にあっても、彼は「主のあわれみ」という希望を見出しました。ただそのような彼であっても他の国民たち同様に落ち込み、沈んでいたことが描かれています。しかし彼はそこで終わらずに、「それゆえ」、言い換えれば、「だからこそ」主を待ち望みました。

私たちの信仰生活においてもそうですが、厳しい現実があるからこそ、尽きることのない愛と力を持っておられる主の存在をより身近に感じられる時が確かにあると思います。そして何より、みことばから真実な主を学び、確信しているなら、預言者エレミヤがそうであったように、「だからこそ」困難な今、待ち望み続けることができるのではないかと考えさせられます。私も小さな信仰ですが、日々みことばから教えられ、主を待ち望み続ける歩みをしていきたいです。

(文=加藤信行 伝道師)


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