エペソ人への手紙 5章 15-16節

「賢くない人のようにではなく、
賢い人のように歩んでいるかどうか、
よくよく注意し、機会を十分に生かして
用いなさい。悪い時代だからです。」

技術の進歩によって安くなった物の一つに時計があります。だいぶ前、１００円ショップで時計が売られているのを見て驚きましが、もっと驚いたのはその時計がとても正確で、十分使える物だったことです(当たり前ですが）。そういえば安くなった分、身近に時計が溢れています。テレビをつければ、下に時刻が表示されています。車に乗ればメーター類の横に時刻が表示されています。キッチンにも、風呂場にも、あらゆる場所に時刻が表示されています。子どもの頃（６０年前）、時計は家に１台柱時計があるだけでした。時刻を知りたい時は、そこまで見に行く必要がありました。それであまり不便は感じませんでした。それは自然の営みの中で、時間の経過を自然に感じ、それで十分だったのかもしれません。

先日、洗面所に置いておいた時計が壊れたのでそんなに時計はいらないだろうと、そのままにしておきました。ところがこれがなかなか不便なのです。歯を磨きながらふと「今、何時何分なのだろうと」不安になり、時計のある所まで見に行ったりしてしまいます。洗面の時間は３-５分の事で、急いでいる訳でもないのに、時刻が気になります。これは、時間を使っているのではなく、時間に追われているなぁと思わされました。自分の生き方にもっと自信を持って時間を賢く使う人にならなければと示されました。

（文＝松本俊雄 牧師）

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