今週のトピック

「恵みは遠い所からよく見える」2016年12月4日

 詩篇 103篇 1-5節

「わがたましいよ。主をほめたたえよ。
私のうちにあるすべてのものよ。
聖なる御名をほめたたえよ。わがたましいよ。
主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。
主は、あなたのすべての咎を赦し、
あなたのすべての病をいやし、
あなたに、恵みとあわれみの冠をかぶらせ、
あなたの一生を良いもので満たされる。」

今頃の季節になると、自宅マンションの前から、西の方に遠く丹沢連峰の上に雪をかぶった富士山が見えます。特に天気の良い朝は空気が澄んでいるためか、キラキラ輝いてそれはきれいに見えます。そう言えば、私の田舎は栃木県の小山市ですが、今頃の時期には、広い水田のかなたに富士山が見えました。また、千葉県の館山に行った時も、東京湾の向こうの夕焼けの中に、富士山が大きく見えて、びっくりしたことがあります。それに対して、教会墓地のある御殿場に行くと、あんなに近いのに富士山が見えるのは本当にまれです。

これは、信仰の世界でもその通りだと思います。最初、福音を聞き救われた時、賛美も、奉仕も、交わりも何もかも新鮮で、賛美が出来ること、奉仕が出来ること、交わりが出来ること自体が喜びでした。しかし、いつの間にか慣れてしまうと、自分の都合を考えたり、人と比較したり、効率や合理性を優先させたりしてしまいます。そして何よりも、いろいろな恵みが与えられているのに、それが当たり前のように感じて、恵みに気付きません。時には、自分の信仰を遠くから(客観的)見る必要もあると思います。その時、自分が救われたのは、ただ恵みであることを再発見するでしょう。

(文=松本俊雄 牧師)


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