今週のトピック

「役に立つ者となった感謝を忘れない」2016年11月13日

 ピレモンへの手紙 11節

「彼は、前にはあなたにとって役に立たない者でしたが、
今は、あなたにとっても私にとっても、
役に立つ者になっています。」

青年時代、この社会は不公平と矛盾に満ちていると、周りの人や社会に敵対心をもって生きていました。その頃の自分の生き方の理想は、「自分はなるべく周りの人に関係しないように、また誰からも関係されたくない」というものでした。その結果、穏やかな日々を過ごすことは出来ましたが、感動も喜びもない生活でした。

そんな時、興味本位で行った教会で、「ピレモンへの手紙」のメッセージを聞きました。小アジアのコロサイに住むピレモンのもとから、お金を盗み1000キロ以上離れたローマまで逃亡したオネシモが、ローマで軟禁状態にあったパウロに遭い、キリスト者となってパウロに仕える者となりました。しかし、そのままでは良くないと考えたパウロは、ピレモンへの手紙を持たせて、もう一度、もとの主人であるコロサイのピレモンに送り返しました。その手紙の中にキリスト者となったオネシモの紹介に、上記の「前にはあなたにとって役に立たない者でしたが、今は、あなたにとっても私にとっても、役に立つ者になっています。」のみことばがあります。それを聞いた時、「今の自分は、誰の役にも立っていないなぁ」と、深く悔い改めました。

それから、もう40年以上経ちますが、つい自分のことしか考えられなくなくなった時、「自分は誰かの役に立っているのだろうか」と、自分に問い直すことにしています。

(文=松本俊雄 牧師)


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