今週のトピック

「天に宝を積む喜び」2016年05月29日

マタイの福音書 6章 19-20節

「自分の宝を地上にたくわえるのはやめなさい。
そこでは、虫とさびで傷ものになり、
盗人が穴をあけて盗みます。
自分の宝は天にたくわえなさい。
そこでは、虫もさびもつかず、
盗人が穴をあけて盗むこともありません。」

信仰が与えられて、大きな恵みの一つに「天に宝を積む」ことがあります。信仰を持つまで、天上のことなど考えてみたこともありませんでした。それは、その知識がなかったと同時に、毎日目の前の事に忙しく、考える余裕がなかったのかもしれません。そして、信仰を持ってからも、長い間あまり関心がありませんでした。しかし聖書を読んでいくと、イエス様の教えの中心は天上の事にあることに気付きました。

マタイの福音書の6章1-18節には「人に見られないで、隠れた所で見ておられるあなたの父に見られるためです。」と言うことばが続き、次にこの「天に宝を積む」教えがあります。隠れた行為は信仰の論理としては理解できますが、人はまったく報いを求めないで行動をすることは、無理なように思います。人はそんなに強くないと思います。愛も、善行も、報いなしで続けるならいつか尽き果ててしまいます。しかしその時、この地上で理解されず、報われなくとも、「天に宝を積む」ことがわかれば、それは喜びに変わります。また、それまで、どうしても理解できなかった、義人の苦しみや、この世の不平等、矛盾などがすべて理解できた訳ではありませんが、何か自分の中で、スッキリした感じがしました。

(文=松本俊雄 牧師)


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