今週のトピック

「うしろを見ない」2015年10月04日

ルカの福音書 9章62節

「するとイエスは彼に言われた。
 『だれでも、手を鋤につけてから、
 うしろを見る者は、
 神の国にふさわしくありません。』」

19歳で初めて教会に導かれました。それから半年ほどして、信仰を持ち教会生活が始まりました。 教会の牧師先生は、就任1年目の若い先生でした。先生のメッセージ箇所で、上記の「だれでも、手を鋤につけてから、 後ろを見る者は・・・」が特に多かったことを良く覚えています。先生はいつも会衆に話すより、自分自身に強く語りかけているように 感じました。先生は学問に優れた方で、卒業後は大学の研究室に残り、学者の道を歩むことが決まっていたそうです。 しかし、3月末に突然神様からの「献身の召命」を受け、周囲の反対の中でそのポストを辞退し、献身され神学校に進まれました。 それと同時に宣教師からその教会を任され牧師に就任されました。

私はその姿勢から、先生の献身・伝道に対する熱い思いを感じましたが、自分もそうなりたいという思いよりも、 自分にはとても無理で何か近寄りがたいものを感じてしまいました。 その後10年以上も経ってから献身に導かれましたが、「先生の熱い思いに少しでも近づきたい」をいつも目標にして来ました。 信仰は神様から与えられる面もありますが、主体はあくまでも本人の選択と決断の連続だと思います。 一度選択し、決断したからそれがいつまでも続くのではなく、その時、その時自分の弱さと戦い、良きものを選択し、決断していく ものだと思います。これからも、うしろを見ないようにしたいです 。

(文=松本俊雄 牧師)


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