今週のトピック

「夏休みに行き交う人々」2018年 8月 26日

ヤコブの手紙 3章 17節(抜粋)

「しかし、上からの知恵は、
第一に純真であり、次に平和、
寛容、温順であり、
また、あわれみと良い実とに満ち、・・・」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

仕事の関係で利用している横浜駅のリニューアル工事はだいぶ進んできました。しかしまだ使えない通路も多く複雑です。大きな駅ですから利用者も多く、近隣の施設へと向かう買い物客とあわさって改札前から、各出口は大変混雑しています。そして今は夏休みです。普段はいない子どもたちも遊びに来ていて、ごった返しています。正直、目的地の仕事場に向かうだけのことで精神的に疲れてしまいます。たった5分ほどの道程で何度も人にぶつかりそうになったり、前を歩く人の足を蹴ってしまい「すみません」と何度も謝らなくてはいけないからです。私がもっとゆっくり歩けばいいのかとも思うのですが、出勤時間がありますからそうもいきません。

このように、いつの間にかに自分がイライラしていることにふと気づき、少し状況を整理してみることにしました。目の前には様々な事情と、身体的な違いを持つ人々が行き交っているわけです。歩くペースも様々で、目的地もそれぞれ違いますから狭く複雑な構内を右に左に...。他の人と交錯しない方が不自然に思える状況です。ですから、これは「仕方がないなあ」と思い、この期間をやり過ごそうと考えなおすことにしました。すると不思議と心に平安が訪れ、すっきりとした気分になったのです。

してみると、この事は赦し合いではなく、許し合いだと気づかされます。愛ではなく知恵なのです。生活の中で心の平安を持つために、時に知恵も大切だと考えさせられています。

(文=加藤信行 副牧師)


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